芸術家は無から有を生み出すもの。
そんな言葉があるし、そういうイメージも浸透している。
だけど、まったくないものなどこの世に存在するのだろうか?
無といっても、それもまたゼロということではない。
音楽家・坂本龍一がこんなことを言っています。
『1曲の中で5%は個人の本当のオリジナル。95%は伝統。自分は5%のおもしろい部分に興味がある』
どんな天才も大半は昔からできているものです。全体の5%なんて微々たるものであり、人々の目に入るものは95%なんです。だけど、見ている人はふとその作品を見たり、聞いたりして思うことがあるのです。
「何かが違う…。」
それがたぶん、坂本龍一の言う5%なのかもしれません。
他にも、ベストセラー作家・オースティン・クレオンもこんなことを言っています。
『オリジナリティとは元ネタがわからない盗作にすぎない。』
『一流のアーティスト達は無から生まれるものなんてないということを必ず知っている。 創作作品には必ず元ネタがある。100%オリジナルなものを作るなんて無茶な話さ。』
どんな天才でもゼロから物をつくるのは無理なんです。
これは推測ですが、僕の考える無やゼロとは、0.1~0.9の1にもなっていないものを組み合わせて1以上のものにするのではないか、と思っています。
ですから、言い方は悪いですが、すべてみんなあるものをパクッて組み合わせているだけなんです。そこにオリジナリティーがあれば唯一無二のものとなるんです。
そう考えるとなんだかものを生むにも楽に感じませんか?
だから、僕たちが生活で触れるもの、あらゆるものを利用しましょう。
ただし、悪いことに使ってはいけませんが(笑)
だけど、悪いことを良いことに利用するのもありだと思います。
すべては表裏一体なんですから。
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