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執筆者の写真奥田 伸行

ゴッホさえも心ゆるした陽気な画家。



今回はポール・シニャックという画家を紹介します。


ポール・シニャックはあとにも出てくるジョルジュ・スーラとともに新印象派を代表する画家です。

1863年パリで誕生しました。 最初は建築を学んでいたのですが、ある日モネの絵画に衝撃を受け、絵画に転向することを決めます。 そして、その後ジョルジュ・スーラと出会い、ともに印象派に出展します。 ちなみに、この時スーラは、後世にも伝わる 名画『グランド・ジャット島の日曜日の午後』を出展しています。 シニャックはスーラと友人となり、新印象派や点描絵画をもとに制作します。と同時にスーラに大きな影響を受けます。 シニャックは元々はモネの暖かな色彩に影響を受けていたのですが、スーラが存命中、スーラの影響下から脱せずにいました。 シニャックはスーラらと共に保守的な、パリ・サロンに対抗して、会費を払えば誰でも参加できるアンデパンダン展を創設します。 後に、会長に就任することになります。 スーラが亡くなると、シニャックはモネの影響が如実に現れ、その暖かい色彩とスーラの点描法で新たな個性的な絵画を確立しました。 そして、海を愛していたシニャックは漁村に居を構え、海辺やヨットなど多数の作品を制作しました。 ちなみに、シニャックは、無口なスーラとは正反対の理論家で、話好きの陽気な男でした。それもあってか、様々な芸術家と交流がありました。なかでも気難しいと言われたゴッホとも何のトラブルもなく、耳を切り落とした事件のあとには、見舞いに行くなど穏やかな交流をしていました。 他にマティスもまたシニャックの別荘に住み込み、大きな影響を受けていた一人です。 そして、シニャックは敗血症を煩い、1935年この世を去りました。 彼もまた芸術の歴史を紡ぐ重要な役割を果たしたのでした。

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